皆さま、こんにちは♪SMART石田です。

先日は『認知機能が低下している方のリハビリ評価編』についてをテーマにお話をさせていただきました。

最近は、認知症に対するリハビリがあるかどうかの問い合わせが増えてきており、リハビリ評価・実践の2部に分けてお話しをさせていただいております。

今回は『認知機能が低下している方の実践編』をテーマにお話しをさせていただきます。

実践編

~軽度な対象者~

人と時間場所が分かっている、アイデンティティがしっかりされている方は集団療法などに参加して歌を歌う、人と話す、手工芸をやる、脳トレをやるなど活発な認知症へのアプローチを行っていきます 。

ここでは同じ時間に同じ人たちが集まって、同じ場所で同じ何かの活動を行うということが、認知症のアプローチの根本になります。

このときの施術者はリハビリの担当者が行うのが最も望ましいのですが 、自分を認識出来ている対象者なので、介護スタッフや看護師などでも指示をしていきながらやっていけると思います。

問題なのはアイデンティティが全く分かっていない、以下のような重度の方々です。

その方々は、やはり認知症という医学的な考え方や脳の働きや、認知運動療法などはリハビリの専門家が行うべきだと考えています。

~重度な対象者~

  • 重度3

幻覚、幻聴がひどくて、スタッフに対しての暴言や暴力などが見られるような状態の方々は、完全個別対応して アプローチを確実に行っていきます。

リハビリでは、ポジショニングを行ったりシーティングを行ったり、安楽な環境を作る、落ち着いた雰囲気を作る、 球体による点接触によるマッサージを行ったり、とにかく安心してもらう、ここにいてもいいんだという安定感を徹底的に入力していきます。

  • 重度2

小集団に参加しながら少しずつ コミュニケーションの輪を広げていく。

幻聴幻覚から少しずつ解放され会話ができてくる時期です。

意識下での会話が増えてきた場合、おはようやおやすみなどの言葉が聞かれてきたら、レミニセンスランプを使ってその人が最も楽しかった時代を、何度も何度も出力させていきます。

同じ話が続きますが、初めて聞くような演技をしてとにかくその人の自尊心を徹底的に引き出していきます。

  • 重度1

幻聴幻覚による妄想から解放され、少しずつ現実世界との接点に触れ始めこちらとの会話が成立するようになってきます。

そうなって担当者との1対1の関係から、小集団に慣れてきたら大きな大集団に連れて行き食堂でご飯が食べれるような状況を作っていきます。


~集団療法

● 同じ時間 同じ場所 同じ人たちが集まって、模倣もさせながら私はここにいていいんだという安定感を入力していく

● 今日は何の日 今日の日付で見当識を入力

● 歌を歌ったり手工芸を行うことで見当識(アイデンティティー)を忘却させる

● 再び最後に今日の日付の確認を行って、見当識(アイデンティティー)をしっかりと入力していく

このように『いま、ここ、わたし』がわかるからこそ精神が安定し、認知症状の治療や予防につながっていきます。

これは軽度、重度を問わず定期的に行っていく必要があります。

認知機能が低下した方でも思いはあります。

何らかの形で表現をしています。

その思いを大切に持ち続けられるようにご本人の気持ちを汲むことが大切だと、私は考えています。

リハビリ評価編・実践編は以上です!

最後までお読みいただきありがとうございました。



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