みなさん、こんにちは!

SMART園芸療法士の張です🌷

突然ですが、「エンドオブライフ・ケア(End of life Care)」という言葉を聞いたことありますか?

これは、がんの患者さんに限らず、認知症や慢性疾患など、様々な病気を抱えた方々が、人生の最終段階を自分らしく、穏やかに過ごせるように支援するケアです。

人生の最後の時間が近づいたとき、私たちは何を望むのでしょうか?穏やかで、心が満たされる瞬間を増やしたい、そんな願いがあるのではないかと思います。

さて、厚生労働省の「令和5年度簡易生命表」によると、2023年の日本の平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.14歳です。さらに、2024年9月時点で、100歳以上の高齢者の数は約9万人に達しています(総務省統計局)。認知症の方の数は年々増えていて、2025年には5人に1人が認知症になると言われています。

このように、これからの社会では、認知症を抱えながらも、人生の最後をどう過ごすかがますます重要なテーマになってきています。


園芸療法の事例

今回は、私が担当した園芸療法の事例をご紹介します。

施設に入居されている91歳の女性で、軽度の認知症をお持ちの方です。田舎出身で、認知症状による被害妄想があり、施設での生活に不満を抱えていました。ご家族から「昔、植物に触れていたので、園芸療法を通じて穏やかに過ごしてほしい」と依頼を受け、園芸療法を開始しました。

この方は元々植物が好きで、「植物は手をかけた分返ってくるから、やっぱり良いね」と、毎回楽しそうに作業をされていました。

セッションを重ねるうちに、この方の表情や言動に少しずつ変化が見られました。

ある日、「子育てが終わったから、責任も無くなって…」と寂しそうに話されていました。しかし、数週間後、「種を蒔いたから、責任をもって育てなきゃね!」と、新しい生きがいを見つけたかのように笑顔で仰っていました。さらに、植物の成長が楽しみになり、「(キュウリ)収穫したら1本10円で売ろう!」と冗談を言ったり、「毎朝キュウリを見に来てるんです」と、植物を見に行くことが日課になっていました。

また、ご家族との会話も増え、「この前、息子と一緒にトマトを収穫したよ!」と、嬉しそうに話してくださることもありました。半年後には、「手を汚して種を蒔いて、育てて、収穫することが、本当に幸せ」と、素敵な言葉をいただきました。

エンドオブライフ・ケアにおける園芸療法の力

人生の最終段階をどう過ごすか、楽しみをどれだけ増やせるかは、私たち一人ひとりにとって大切なテーマです。短い時間でも、笑顔や楽しさを感じる瞬間が増えたら、その瞬間こそがその方にとってかけがえのない大切な時間になるのだと思います。

みなさまのご家族や大切な方が、少しでも穏やかで温かな時間を過ごせるよう、園芸療法を通じてお手伝いさせていただきます。

ご興味を持っていただけたら、どうぞお気軽にご相談ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


園芸療法についてはインスタグラムにて様子などを発信しています。興味のある方はぜひ見てください!スタッフも募集しています♪

お申込み・お問い合わせはコチラから↓↓

【ご連絡先】

03-6228-3988