深部静脈血栓症(DVT)について/在宅・施設・自費リハ・土日祝日OK・都内
こんにちは、SMARTの歐陽です!
暑い夏も終わり、いよいよ涼しい季節に突入しましたね。
今年の冬は例年より早く到来し、12月から厳しい寒さと大雪に見舞われる可能性があるとも言われています。
寒い季節になると、活動量の低下や臥床時間の増加により、廃用症候群やフレイルのリスクが高まることは多くの方がご存知かと思います。
しかし、実はもう一つ、命に関わる危険が潜んでいるのをご存じでしょうか。
この時期、足首やふくらはぎのむくみに悩む方が多いと思いますが、**深部静脈血栓症(DVT)**という病気は、見た目の症状がただの「むくみ」とよく似ており、適切な医療処置を行わなければ、命に関わる危険性があります。
◎深部静脈血栓症(DVT)とは
主にふくらはぎや大腿部、または骨盤の深部静脈に血液が凝固し、血栓ができて血管が詰まる病気です。
まれに上肢にも発生しますが、多くは下肢に見られます。
血栓ができる部位によって、以下のように分類されます。
◯中枢型(近位型):膝から腸骨まで
◯末梢型(遠位型・下腿型):膝から足首まで
◎DVTの主な原因
◯血液凝固機能の亢進・・・血液が固まりやすくなる状態です。妊娠、がん、喫煙、ホルモン療法の使用、遺伝的要因などが原因になります。
◯血流のうっ滞
血液の流れが悪くなることです。
長時間の座位姿勢(飛行機・車など)、長期間の安静(手術後・寝たきり)、運動不足などが主な原因です。
◯静脈壁の障害
静脈の壁が傷つくことで血栓ができやすくなります。
手術、外傷、静脈炎などが原因です。
特に高齢者では、転倒による大腿骨頸部骨折後や長期安静後に多く見られます。
◎主な症状
最も多い症状は、片側の下肢の急な腫れ、痛み、皮膚の色の変化です。
中枢型では三大症状(腫れ・疼痛・皮膚色調の変化)が現れ、末梢型では疼痛のみ、または無症状の場合もあります。
【DVTでよく見られる所見】
◯圧痛
◯下肢全体の腫れ
◯ふくらはぎ周径の左右差が3cm以上
◯圧痕性浮腫(指で押した後にくぼみが残る)
◯皮下に側副静脈が出現
上記のうち3つ以上が当てはまり、他に明確な原因がない場合は、DVTの可能性が高いとされます。
ただし、無症状のこともあるため注意が必要です。
◎検査・診断
スクリーニング検査としては、Dダイマー検査と超音波検査が有用です。
いずれも医療機関で受診・実施されます。
特に注意すべきは、深部静脈にできた血栓が剥がれて肺や脳の血管に詰まる危険性があるため、診断が確定する前にマッサージやホットパックの使用は禁忌です。
◎治療法
治療の目標は以下の3点です。
1. 血栓の進展や再発の予防
2. 肺塞栓症の予防
3. 早期・晩期の後遺症の軽減
治療の中心は抗凝固療法であり、近年は新しい経口抗凝固薬の登場により、副作用を抑えつつ安全性が高まっています。
治療は少なくとも3〜6か月間継続する必要がありますが、患者さんの状態に応じて期間が調整されます。
◎自宅でできるリハビリ
深部静脈血栓症(DVT)の治療は抗凝固薬が中心ですが、それだけでは腫れや痛みを十分に改善できません。
長期的な腫れや痛みによる後遺症(関節拘縮、バランス能力低下、歩行能力の低下など)を防ぐためには、薬物療法と並行したリハビリが重要です。
以下のような運動を自宅でも行うことをおすすめします。
1. 臥位または座位での足首の背屈/底屈運動
2. 椅子座位での膝伸展/屈曲運動
3. 立位での腿上げ(難しい場合は座位で)
4. 安全な環境での歩行練習(必要に応じて見守り付きで)
◎まとめ
深部静脈血栓症(DVT)の症状は人によって異なりますが、早期発見と受診が何よりも大切です。
少しでも気になる症状がある場合は、見過ごさずに専門医へ相談しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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