みなさん、こんにちは。

園芸療法士のチャンです。

あっという間に今年も残り2ヶ月になりました。

今年の夏は暑く長く、「いつ終わるんだろう」と思っていましたが、いざ終わってみると、どこか淋しさも感じます。

今日は、一般的にいう「園芸活動」と「園芸療法」の違いについて書きたいと思います。

なぜ”園芸”に”療法”という文字がつくのか?

園芸が好きな人が行う園芸活動と、園芸療法士が行う園芸療法では、何が違うのか?

そのポイントを、私なりにお伝えできたらと思います。

園芸活動と園芸療法、共通するところ

どちらも植物を扱い、植物を育てたり、クラフトを作ったりします。

一見同じように見えるため、その違いが分かりにくいと感じる方も多いようです。

園芸活動の特徴

園芸活動は、「植物が主体」です。

綺麗な花を咲かせたり、美味しい野菜を育てたり、たくさんの収穫物を得ることが目的になります。成果や出来栄えを楽しむのが、園芸活動の魅力かもしれません。

園芸療法の特徴

一方、園芸療法は「お客様(対象者)が主体」です。

植物を上手に育てることよりも、その方が楽しく作業できることを大切にします。

楽しくとは、その方のペースに合わせて作業を進め、ご本人が「自分の力でできた」と感じられるようにサポートすることです。

必要以上に手を貸さず、「自分でやっている」という実感を持ってもらうことを大切にしています。

いちごの苗を植えるとき

たとえば、いちごの苗を少し斜めに植えてしまったとき。

園芸活動であれば、その場で植え直すことが多いと思います。

でも園芸療法では、その方が自分の手で植えたということに意味があります。

作業を終えたときに感じる喜びや達成感を、何よりも大切にしています。

現場でよく聞く声

園芸療法を行っていると、施設スタッフやご家族からこんな言葉をいただくことがあります。

「まだ作業ができるんですね」

「園芸療法の時は、いつも楽しそうにしていますね」

「園芸療法を始めたら、穏やかになりました」

こうした言葉は、植物が主体の園芸活動ではなく、

お客様が主体の園芸療法だからこそ生まれるものだと感じます。

「育てる」時間の大切さ

施設で行う園芸活動は、人手の関係で短いスパンで継続的に実施することが難しいことがあります。

種まきや植え付けをしてから、次にお客様がその植物に触れるのは、花が咲く時や収穫の時だけ、というケースも少なくありません。

もちろん咲いた花や収穫の喜びも大切ですが、

園芸の醍醐味である「育てる」という時間が抜け落ちてしまうことがあります。

毎日、あるいは毎週、自分の手で植物を育て、成長を感じながら世話をする。

その積み重ねで得られる喜びや充実感は、何倍も深いものです。

最後に

私は最近、心理学を学んでいます。

人は誰しも「幸せになりたい」と願っているそうです。

安心安全な環境、愛とつながりを感じられる存在、「誰かの役に立てている」「必要とされている」という自己重要感が満たされることで、人の幸福度は高まります。

園芸療法では、植物を介した空間、園芸療法士という存在、作業そのものを通して自己重要感を高めることができます。

心理学の視点から見ても、園芸療法は人の幸福度(生活の質)の向上に寄与できるものだと感じています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

園芸療法に少しでも興味を持ってくださった方は、ぜひお気軽にご相談ください。 お試し体験もあります!

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